
こんにちは。
お久しぶりでございます。皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は相変わらずで、毎日グダグダと生活しております。
色々と申し訳ありません。
さてこの度、時計を購入(しかも2個)したので久々のレビュー記事です。
いつも通りお金はないのですが、インスタグラムでこんな時計が発売されている
ことを教えていただきました。

まさにGG-W-113ですよね。ベトナム戦争時代にアメリカ軍が使っていた時計。
正確には、MIL-SPEC-MIL-W-3818B-1962-GG-W-113 というアメリカ軍が定めた規格です。
今でもハミルトンなどでGG-W-113レプリカがつくられています。
【参考】
http://oldjapanwatch.blog.fc2.com/blog-entry-525.html

文字盤・針のデザインは、この規格に倣っていて変なアレンジが全くないから良いのです。
このデザインに知的財産権はありませんから、各社自由に使用しています。

写真でも分かるように、ガラスもケースもプラスチック製です。質感もチープなのですが、
本物のGG-W-113にもプラスチックケースのディスポーザブルウォッチ(使い捨て時計)が
BENRUSなどでつくられていました。(MIL-W-46374)
少し前に、そのBENRUS 復刻が販売されてましたね。現在は廃盤。

写真はヤフオク落札結果(オークフリー)より転載
https://aucfree.com/items/j583500163ダイソーのミリタリーウォッチは3代目になりますが、ついに本気を出してきた感じです。


BENRUS復刻と同じように、黒とオリーブの2色。
どうやら全国一斉販売ではなく、前モデルと入れ替えのようなので、まだ入荷していない店も
あります。こればかりは問い合わせるか実店舗で確認するしかありません。私は3店舗回って
置いてなく、1週間くらい待ちました。

ベルトは、以前から単品販売しているNATOベルトと同じ。ベルト単体だと100円ですが
これも良くできてます。1000円以上のNATOベルトと比較するとチープなのですが、
この時計にはベストマッチです。むしろ高級NATOをつけてもベルトが浮いちゃう感じです。
金具は艶消し黒が似合うと思いますけど。
好き好きですが、私はオリーブが気に入りました。


リューズにフック(ガード)が差し込まれ、秒針規制が効いた状態で収められています。
使用するときは外します。また風防にはビニール養生が貼ってあるので剥がします。
500円の時計とは思えないほど、丁寧な包装です。
長期在庫の電池消耗防止と、傷つきやすい風防の対策なのでしょう。

watch wrist general purpose という文言は本物のミリタリーウォッチ(MIL-W-46374)の
裏蓋にも記載されています。
SR626SW CELL は電池の品番
PC21S はムーブメントの品番
これ企画設計した人は、ミリタリーウォッチ好きなのだと思います。
フォントも刻印した感じも、実にミリタリーウォッチっぽい。もちろん本物にはこんな
こと書いてませんが、こういう遊び心があると楽しいですね。
裏蓋はスナップ式で、写真右上のベロにマイナスドライバーなどの薄いヘラを差し込むと
パカッと開きます。不意に開かないようにラグの根本に配置していて、細かいことまで
よく考えられています。
バネ棒がなくラグ端部が、プラスチックで一体になっているのも、オリジナル模倣です。

蓋にはゴムパッキンが付いていて、一応水が入らないようになっています。
袋には水を掛けないでくださいと書いてあるので非防水時計扱いですが、汗くらいは
防いでくれそうです。

ムーブメント押さえ(スペーサー)で支えられています。


豆のようなムーブメント(PC21S)。原価は知りませんが、単体で買うと1000円以上する
ようです。なんというかコストダウンしまくりの恐ろしく合理化された機械です。
外から見ただけでも、プラ部品を溶かして部品を固定してますから、分解不可能の使い捨て
ムーブメントです。電池交換はできますから10年くらいは普通に使えると思います。
一応、秒針規制装置(ハック)はあるのですが、リューズ引いて時刻合わせてリューズ戻すと
分針が数分動くことがあります(笑)そんなレベルのムーブメントなので時刻合わせは
適当です。クォーツ時計なので動き出したら精度はそれなりにありますから問題ありません。
それに作動音がやたら大きいです。安いクオーツクロックのような音がします。
これでは敵に気づかれてしまいます。ミリタリーウォッチとしては致命的ですね(笑)

赤矢印の凹みを押しながら、リューズを引くと外れます。


リューズにもパッキンがありますから、ある程度の防水は期待できます。


うーーん。これで500円の時計なんだよなあ。恐ろしい。
下手な中華文字盤・針よりも出来が良いのではと思います。まあ夜光の塗りが雑な部分(3・9時位置)
もありますが、特に気になるところはありません。
もちろん高価なGG-W-113レプリカの文字盤・針と比較すると、チープだし繊細さはありません。
しかし本物のミリタリーウォッチ(MIL-W-46374)に、むしろ近い感じがしてしまいます。


左側:アルバ チタン ミリタリー APBT207(ルミブライト夜光)との比較です。
夜光は弱いですが、一応光ります。あまり長く持ちませんが、明るい部屋から出た直後なら
時刻を読むことができます。9・10時の塗りムラも分かりますね。


手持ちのGG-W-113レプリカ時計との比較です。
一番残念なのは、38mm径・12mm厚・ラグ端-端長46mm とデカイことです。オリジナルの
GG-W-113は、34~35mm径くらいでした。BENRUS復刻も35mmです。
全体のバランスを見ても間延び感があります。
ここまで忠実に模倣しているのだから、ケースも完全に模倣すれば良かったのです。
現在のトレンドを取り入れたのか、プラスチックの強度や製造難易度から大きくなったのか・・・
これが36mm以下でもっと薄かったら完璧でした。ミリタリーマニアも無視できない時計になった
と思います。私もあと2本は購入したでしょう。
邪推ですが、現在販売されてるNATOベルトが20mm。これを流用しようとしたから、このサイズ
になったのかもしれません。あと100~200円高くてもいいから、18mmNATOベルトをつくって
サイズダウンしてくれると嬉しいなあ。
ぜひ4代目となる次期モデルは、小さくしてくれることを願っております。
言いたいことを書きましたが、これ500円なんですよ。
BENRUS復刻は、定価10000円でした。TIMEXキャンパーも実売価格5000以上します。
それなりに実用性能を備えた時計が500円なのですから驚くしかありません。
チープ時計が流行るのも分かる気がします。こだわらなければこれで十分なのです。
時計の第一目的である時刻は分かるのですから。
良くも悪くも色々と考えさせられる時計ですね。
---- 2019.12.13 追記 ----コメント欄で色んな情報交換をさせていただきました。
私もそれなりに考えたことをブログに書いていますが、調べていくと色んなこと
が分かってきます。
まず、ななしさんのご指摘された、以下のWEBページの時計に酷似していること。
http://www.bloom-co.com/MILIWATCH.html私もブログ記事を書く時は、グーグル検索しまくるので、このWEBページにはヒットして
さらっと目を通していたのですが、今回の記事はダイソーミリウォッチのレビューなので
スルーしていました。
改めて、目を皿にして読み込んだのですが、どう見ても同じ時計にしか見えません。
もちろん目視での比較なので絶対ではありませんが、こんな特殊な時計が違うところで
つくられているとは思えません。
違うところは、
裏蓋の刻印・NATOベルト(長い)・パッケージ
裏蓋の刻印は、会社名が入っているので、そのままだとダイソーでは売れません。
だから裏蓋を変えて、ベルトを自社のNATOベルトに交換して、パッケージを変えたのだと
思います。もちろん推測ですよ。
ここの会社は、クラウドファンディングで資金を集めてオリジナル時計をつくっています。
http://www.bloom-co.com/index.htmlhttps://www.makuake.com/project/zest_bloom/?from=keywordsearch&keyword=%E6%99%82%E8%A8%88&disp_order=34だからミリウォッチをつくる(中国に発注する)スキルもあるということ。
さらにネット内を検索していると。同社のインスタグラムを発見。
https://www.instagram.com/zestjapan/?hl=jaミリウォッチも投稿しているので、ひとつひとつ読んでいるとこんな投稿が。
https://www.instagram.com/p/BPZgj6cD4tm/誤字脱字が目立ちますけど・・・重要なのは一番下。
“ミリタリーアイテムを多くの方に楽しんでもらえるよう、価格はなんと2.900円!・
入荷まであと数日、ご期待下さい★”インスタより引用(原文ママ)
当初は、2900円を設定していたようです。なるほどねえ。これなら小ロットでも十分利益が出ます。
151週前のことなので、2017年1月頃の投稿。
さらにこの投稿でAmazonで投げ売りしています。
https://www.instagram.com/p/BXT35aBlbO5/123週前のことなので、2017年8月頃の投稿。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01N33L92Jhttps://www.amazon.co.jp/dp/B01MZAD84N
もう在庫切れになってますけど、評価を見ると1000円(送料込み)だったようです。
これらの情報から色々想像すると・・・774さんがコメントされていた、売れ残りをリパック
して売るという憶測が正解なのかもしれません。自分の凝り固まった考えを押し付けてしまって
申し訳ありません。ここでお詫び申し上げます。ご教授ありがとうございました。
言い方は悪いけど、ダイソーは売れ残りの処分場のように使われ、ダイソー側も激安
で商品が仕入れられるというwinwinの関係なのかもしれません。
中国での生産コスト(原価)はおそらく数百円なのでしょう。
しかし送料込み1000円で売っていたら、利益も数百円。これでは日本での人件費で消し飛ぶ
でしょう。・・・ということで在庫が大量に残っていたのであれば損切りしたのかもしれません。
ダイソーは全国に3000店舗以上ありますから、半分の店に商品を10個ずつ置いたとしても
15000個ですから、中国へ追加製造させたのかな。大量に注文しないと500円では利益は
出ないでしょうから。
結局は、私の妄想に過ぎないのですが、この時計には色々と考えさせられました。
500円!って驚嘆するような極端に安い商品の裏側には、誰がの負担と苦労があるわけです。
だからダイソー自体が、4代目ミリウォッチとして進化させる可能性は薄いでしょうね。
この3代目がたくさん売れたら分かりませんけど・・・マニア受けするニッチ商品ですよね。