最近また調子悪いなあと思ってたら、とうとうインフルエンザBもらいました。
いらねえっ!って返品できたらいいんですけど返品不可みたいです。とりあえず薬を吸引して
安静にしております。でも高熱はでないんですよね。ずーっと微熱で体がだるいです。

さて前回の続き。
ステンレスベルト取付け方法の解説です。
まずは下図を見て弓管の納まりと各部の名称を確認してみましょう。

(エクスプローラーだと一部の線が消えるので、クリックして拡大してください)
ベルトを時計を合わせるのに大事なこと。
1.ラグ幅 = 弓管幅
これは分かりますよね。これを合わせることが絶対条件です。
ジェランチャベルトは13・17・18・19・20mm から選択できます。
入りやすいように18mmでもちょうど18mmではなく少しだけ小さくなってます。
2.次に大事なのは弓管長です。
ジェランチャの弓管幅18mmは弓管長約6mmです。これが大きく違う時計は取り付け
できません。±1mm位はなんとかなる感じですけど、現物合わせするしかありません。
正確には大きく違っても取り付けできますが、大きく隙間ができたり、工具を使って
大きな形状変更が必要になります。形状変更は経験者にしかオススメしません。
技量と時間を要します。
3.ラグ厚も大事です。
今回装着のクリスタルセブンはバネ棒中心で約3.5mmです。
ジェランチャベルトは2.5mmくらいが限界だと思います。ベルトの厚さが3mmなので
あまり薄いラグには合わないと思います。オールド時計には当時の純正か社外のベルト
が合わせやすいです。
4.(弦長)(矢高)は数学用語です。弦長・矢高が分かれば、ピッタリ合うケース径が
分かります。今回公式は無視します。とりあえず弓管幅18mmでケース径34~38mm
の矢高を計算してみました。

(エクスプローラーだと一部の線が消えるので、クリックして拡大してください)
これは理論値ですし、実際にはケースと垂直(90度)に当たることは少なく、
斜めにあたるので理論値より小さくなります。確かに人間の目には0.2mm程度の隙間も
分かるのですけど、ある程度ごまかす方法はあります。グランドセイコーのような
超絶精度を期待してはいけません。
どうしても理論値が知りたい人は下記webページが便利です。
http://keisan.casio.jp/exec/user/1329041462それでは実際に合わせてみましょう。
その前に、今回の作業で最低限必要な工具は、『バネ棒外し』『1.8mmのマイナスドライバー』です。
『ラジオペンチ』もあれば便利ですが、曲げすぎに注意です。直にはさむとキズつくのでテープなどで
の養生が必要となります。ジェランチャの弓管は薄いので指で曲げることができます。

クリスタルセブン(ケース径35mm)とウィークリーオリエント(ケース径37mm)を使ってみます。
弓管タイプのベルトにはこのようなスタンダードなラグの時計をあわせます。
※ 今回はストレートエンドのベルトは割愛します。これはまた今度。

まずは弓管単体をそのままで、バネ棒で固定してみます。

まだゆるいので隙間がありますけど、いけそうな感じがしますよね。

裏には弓管のツメがあります。そのツメとラグ裏側に隙間(赤矢印)があると、弓管がグラグラして
固定できません。弓管はバネ棒とツメで支えられているのです。

ピンボケで申し訳ありませんが、弓管を横から見たところです。
青矢印方向につぶすのですか、とりあえず指でつまんで均等につぶしてみます。
オレンジの矢印方向に中のツメを倒すとバネ棒がきつくなります。
ジェランチャのベルトの場合、バネ棒径は1.5mmが良いです。1.8mmでも出来ないことは
ありませんが、そうとう調整がシビアになります。

再度、弓管だけつけてみて具合をみます。(写真だとベルトついてますが気にしないでください)
まずは裏のツメの隙間がなくグラグラしないこと。
次にラグ上面と弓管上面の位置をみます。全く同じでも良いですけど、弓管上面が少し内側に
入ってるくらいが見栄えが良いです。位置が悪いようなら外して再調整します。

今回はあまり凝ったことはしないので、調整にも限界があります。多少の隙間は目をつぶりましょう。
弓管のカーブを変形させてラグにピッタリあわせたり、曲げなおしをして弓管長を短くしたりも
できるのですけど今回はパスします。
極端に長い(短い)ラグや変形したラグでない限り、まあまあの納まりになると思いますよ。

ハイどうですか?ウィークリーオリエントはロレックスに似てるので、恐ろしく似合いますね(笑)

クリスタルセブンも結構似合うと思ってるのですが、どうでしょうか?
どちらも良く見ると(写真クリックすると拡大写真見られます)微妙にケースのカーブと合ってなくて
隙間があるんですけど、あまり気にならないでしょう。

横から見たところですが、どちらの時計もベルトの厚さに負けないくらいのラグ・ケース厚があるの
で上手くいくのです。何度も書きますが、ジェランチャベルトに薄い時計は難しいです。

最後にベルトの長さ調整をしましょう。このベルトはマイナスネジを緩めるだけなので簡単です。
ネジを外してコマを自分に合うだけ外します。細かい調整はクラスプ取り付けのバネ棒位置です。
マイナスドライバーは必ず1.8mm幅のモノを使います。外れにくいよう結構固めなので、ピッタリ
あうドライバーでないと失敗しますよ。
-----------番外編(参考)-------------

これはキングセイコーにロードマチックのベルトをつけたところです。

このロードマチックのベルトは弓管先端が巻き込んであるので、隙間のアラが目立ちにくいのです。
その他の寸法もスタンダードなので流用しやすいベルトです。

これはセイコー5デラックスにロードマチックのベルトをつけたところです。
弓管先端の木口(垂直な断面)が見えてるのがわかりますか。

これはラグの角度がきついからです。(上がキングセイコー、下がセイコー5デラックス)
こういうラグは難易度が高いです。かなり傾斜して取り付くため調整が難しいのです。
これは微妙に弓管にカーブをつけて合わせてあります。
かなり長くなってしまいました。
書き始めるとキリがないので、分かりにくいところ・ご意見などがありましたら
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