いいモノ。よく使われる言葉ですけど、どんなモノをイメージしますか?
高級ブランド品、人間国宝の作品、貴族の装身具など高価なモノを
イメージする人が多いかもしれません。確かに高価なモノは高度な技術を
もつ職人が時間と手間をかけたモノが多いので、いいモノに違いないはず。
でも私のような庶民のまわりにも、いいモノはたくさんあります。
一部の人にしか買えないような非常に高価なモノは尻込みして使えないでしょう。
資産価値があるとしても金庫などにしまいこんだモノは、いいモノとは言えません。
日常使いもできるいいモノ。意識しないと見つからないけど、あなたのそばにも
あるのですよ。あなたにとって、いいモノ とは何か考えてみませんか。
私が考える、いいモノの定義は以下の通りです。
1.自分が好きであること
2.出来が良いこと
3.使って気持ち良いこと
1.自分が好きであること
これが一番大事です。どんなに他の人が絶賛するモノでも、自分が好きでなければ
それはいいモノではありません。
色・形・手触り・作動(使用)音・匂い、五感で感じる心地良さ。(味覚はないですね)
ここに他人の意見など入る余地はありません。マスメディアで語られる人気ランキング
や煽ってくる宣伝文句に惑わされてはならないのです。
「自分は緑のほうが好きだけど、黒のほうがリセールバリューがいいからなあ。」
「よくわかんないけど、これが一番人気のモデルだから。」
「このモデルだと一目置かれ優越感に浸れるのでは。」
こういう思考だと、自分の好きなモノは手に入りません。
人とモノでは違いますけど、本当に自分の好きなモノに出会ったときは、ズキューンと
ハートに突き刺さりますよ。もちろん個人差あると思いますが。
好みは変わっていきますから、売ったり買ったりを繰り返します。
2.出来が良いこと
ひとつでも優れたところがあるモノ。
例えば、セイコーロードマチック全数字。この植字アラビア数字インデックスは、
拡大鏡で見ても平滑な面と切れそうなエッジなのです。こんな手間がかかった
インデックスは現行普及機ではまず見ることがありません。眺めてるとウットリします。
他にも、セイコー初期クォーツの正確無比な秒針。理想に近いミリタリー文字盤の
セイコーミリタリー。美しいミニマルデザインのシチズン カトラス。防水性能に優れた
丈夫なセイコーダイバーズ・・・など書き出すとキリがありません。
単体で良さは分かりにくいので、他のモノと比較することになります。
意識しないとその差はわかりません。一見同じようなモノでも、手間の多少・技術の差・
材料の良し悪しなどで、全く違うモノになります。それを判別するためには、知識と
経験による観察眼が必要です。
もちろん全てを理解することはできないので、書籍などの情報に頼ることも多いです。
しかし鵜呑みにすることなく、自分の目で確かめることが大切です。
3.使って気持ち良いこと
どんなに好きで出来が良いモノでも、いざ使ってみると使いにくかったり不快な
ことがあります。また自分が使ってるモノとの相性が悪いこともあるでしょう。
こういうモノは、そのうちタンスの肥やしになります。逆にピンとこなかったモノでも
使ってみると気持ちいいこともあるわけです。見た目は不細工だけど愛らしいモノ。
いつも使ってるマグカップがそうですね。持ち手が大きくて見た目は垢抜けないけど、
私の手にピッタリで実に持ちやすい。持つのに無駄な力が必要ないのです。
時計の場合、装着感やリューズを操作した感じ、時刻の読みやすさも重要です。
私は腕が細いので、大きすぎる時計は最初から買う候補に上がりません。大きさが適正でも
実際に装着するとケース形状やベルトの仕様によって気持ち悪いことがあります。
チリチリとゼンマイを巻き上げる感触が良い機械式時計は本当に気持ちがいいのです。
針が短い時計は、時刻が読みにくいことが多いですね。もう少し針が長かったらなあと思う
時計は結構あります。
私は、1と2の条件を満たしたモノを買うようにしています。いや1の条件だけでも
買うときもありますね。出来の悪い子ほど可愛いと言うやつです。
実際に使ってみて気持ち良ければ、私にとっての いいモノ ですね。出来の悪い子も含めて。
いいモノは、必然的に使う回数も増えます。愛着もわき大事に扱うようになりますよ。
どんなモノを買うかなんて各人の自由です。買う目的もいろいろでしょう。
でもひとつくらい、自分にとっての いいモノ があってもいいと思うのです。
下記ランキングサイトに参加しています。
よろしくお願いいたします。
スポンサーサイト