前回の続きです。
事の顛末(途中経過)は下記の5ch掲示板参照。
セイコー海外モデルダイバーズ Part12 (1~50あたりまで)
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/watch/1557319365/l50概ね書き込みの通りだと思う。この話題になってる出品者はおそらく無在庫販売
なのだろう。今はとぼけているけど偽物販売がバレたらID消してトンズラして、
また新しいIDで始めるのでしょう。この出品者の巧妙なところは知ってか知らずか
本物と偽物を混ぜて出品しているところ。偽物の出品にも本物の写真を転用している。
これでは私も判別できない。
偽物が届いて返品・返金を迫っても、すり替えただろうと言えば終わりである。
実際にそのように対応しているようだ。ヤフオクで補償を受けるのはかなり
面倒くさく、認めてもらえる可能性も低い。これがヤフオクのリスクです。
ヤフオクは誰でも簡単に売買できるけど、それだけ悪用されやすいシステムなのです。
しかもヤフオクは違反申告しても取り締まる気がありません。メルカリも同じような
システムだけど、偽物に対する処分は結構早い。それでも偽物は無くならないけど。
その点アマゾンは、返金システムがあるからまだ安心できます。
ebayでいくつか検索してみました。
プレザージュ カクテル
https://www.ebay.com/itm/Seiko-Presage-Cocktail-Time-Blue-Dial-Automatic-Mens-Dress-Formal-Watch/401764230540https://www.ebay.com/itm/Seiko-Presage-Cocktail-Time-White-Dial-Automatico-Uomo-Orologi-da-polso/303148693653少し前からセイコーメカニカルSARB033(035)の偽物は出回っています。人気のある
このモデルも出回るようになったようです。これも良く出来てるよなあ・・・
文字盤・針なんて時間をかけて本物と比較しないと分かりません。セイコー植字と
プレザージュの印刷が少し太いくらい。裏面見てようやく偽物と気づくレベル。
偽物はベルトでコストダウンするからか、安っぽいつくりと仕上げです。
初心者は、現物見ても気づかない可能性が高いです。おそらくムーブメントはNH35を
使うでしょうから問題なく動き続けるでしょうし。これがたくさん出回るようになったら
さすがのセイコーも対応してくるでしょうね。
セイコーサムライ
https://www.ebay.com/itm/Vintage-SEIKO-Diver-200m-Automatic-Japan-Made-Wrist-Watch-For-Mens-Wear-S-5300/264312097469これはひとつしか見つからなかったので、最初はただのガッチャ(ニコイチ)かと
思いました。オリジナルサムライを復刻サムライの部品で再生したモノのかなと。
しかしこれもよく見ると、まずベルトが偽物です。全体に安っぽいし、フラッシュフィットは
オリジナルも復刻も無垢なのですけど、偽物は曲げ板です。クラスプはエクステンションなし
の安っぽいもの。
本物の復刻サムライのケースは、つくり仕上げが雑で、個体によっては面が歪んでいます。
これは本物よりも良い仕上げに見えます(笑)・・・本当に情けないなあ。
このケースを見て最初はオリジナル海外サムライケースを使ったガッチャだと思ったのです。
復刻サムライ・国内オリジナルサムライ:リューズガードあり
海外オリジナルサムライ:リューズガードなし
しかしよく見ると、ケース側面に丸い飾り意匠がありません。復刻サムライには
その意匠はありませんが、オリジナルは海外・国内版ともにあります。
オリジナルには存在しないデザインだから偽物だと推測できる程度です。よく出来ています。
裏蓋は本物っぽい。セイコーのフォントの再現度も高いです。シリアルがありませんけど。
このクオリティで完コピーされたらもう写真では判別できませんね。
文字盤も良く出来ていますね。下部の品番が入ってないし、チャプターリングのデザインは
違うけど、これはコピーしようと思えば簡単にできるところでしょう。
ベゼルインサートはオリジナルサムライのデザインです。これも一見良く出来ているけど、
偽物のパターンで、すこし盛り上がった一体式の夜光で見分けがつきます。
細かいことはこの辺で。
おそらく本国では、多くの日本メーカーの時計がコピーされているのでしょう。
元々は、本物は高くて買えない人がいる国で出回っていたのだと想像します。
メーカー名は知っているけど本物と比較することもないので、低品質なモノでも安ければ
売れたのでしょう。しかし今は中国の製造技術はかなり上がっています。
逆に国内大手メーカーの低価格品は、コストダウンが進み昔に比べて仕上げも雑になりました。
正直、中国でつくられた部品のほうが丁寧な仕上げで見栄えも良いモノがあるのが現状です。
もちろんダイバーズ性能などは一朝一夕にコピーできるものではありません。
さらにここ数年は本物の値上げがあり、偽物の利益も上がりました。よって偽物を扱う
転売屋も増えたのでしょう。彼らにとっては商材のひとつに過ぎないのでしょうね。
仕入先はebayだけではなく、中国から直接買い付けることもできるのだと思います。
(私はここまで調べていません)しかしebayのインド出品者も中国から仕入れている
ことは容易に想像できます。
ネットの動きは刻一刻と変わります。ある程度売りさばけるようになれば、一気に偽物が
流入してくる可能性があります。なにしろ今は素人が簡単に転売することができるのです。
インド製セイコー5の販売状況を見るとよく分かるでしょう。多くの出品者が取り扱うように
なりました。まあ、あのレベルの偽物なら本物をいくつか見たり触れば簡単に見分けがつきます。
しかし最近出回ってる偽物は写真で見る限りかなり精巧なので、今後騙される人が増えて
くるでしょう。早めにセイコーが対策してくれると被害は最小限で食い止められると
思うのです。自社のWEBサイトなどで、偽物が存在すること・本物との違いを明記するなど。
色々な方法が考えられるけど、素人には分からない都合もあるのかな。
どうなることやら。今後の動向にも目が話せませんね。